11月4日(日) |
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紅葉狩りサイクリング |
11月11日(日) |
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18:00〜 幹事会 中野ルノアール
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11月23日(金)〜25日(日) |
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オータムキャンプ
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◎ 11月オータムキャンプのお誘い
来る11月23日〜25日の連休に、秋のミニ合宿を企画したいと思います。
詳細は未定ですが、バイクやラン、出来ればスイムもあわせて、島田会長の指導のもと冬のトレーニングのベース作りを行いたいと思います。
参加意向のある方は、ぜひご一緒しましょう。
ちなみに場所は、島田会長宅(千葉)か西伊豆(井田)のどちらかをベースキャンプに考えております。
(代表 大島啓文)
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西伊豆トライアスロンの成功裡閉幕に寄せて
この度の第16回JC杯西伊豆トライアスロンでは、参加各位それぞれお疲れ様でした。
素晴らしい天候の下、多くの選手とボランティアでこの大会が盛大に開催されたことをJC代表として非常に嬉しく思いますし、何しろ事故や怪我もなく無事成功裡に完了したことに非常に感謝しています。今年は特に外国人3名の参加もあり、第1回から、初めて国際色が出た大会であったことも必ずや記憶に残ることと思います。
島田大会実行委員会会長の強力なリーダーシップのもと、委員会メンバーとボランティアの方々には、その献身的かつ心のこもったサポートに大変お世話になりました。皆さんのおかげで選手一同、また今年も非常に楽しい『大人の運動会(今井さん語録)』を楽しむことができました。
特に、JCメンバーに誘われてボランティアなどで参加くださったご家族やご友人の皆様には、くれぐれも皆さんから私の感謝の気持ちをお伝えいただければ幸いです。
また来年、多くの参加者やボランティアで盛大かつ楽しく開催したいと考えます。今年残念ながら参加できなかった方々、来年はぜひご一緒しましょう!JCメンバーであれば楽しまないのは損なイベントです!ぜひ今から来年に向けて、選手(もしくはボランティア)として参加を検討ください!!
島田さん、奥様
全般にわたり本当にお世話になりました。レース当日で失礼してしまったので、ゆっくり振り返るお話ができませんでしたが、また追って実行委員会打ち上げなどでお話させてください。
また、準優勝の鈴木君と今後もコンタクトをとる約束を帰りがけの小林さん号の中で会話しました。
島田さんからメールアドレスを聞く旨、ご本人了解済みですので大島に教えていただけますか?今後のイベント、JC活動の案内&勧誘をします!
奥様には、エイドの食料調整から配分など、豊富な補給体制でお世話になりありがとうございました。英語もかなり強引な文法と発音でしたが、アーロンさんには通じていたので、来年からは心配ないことを確認したのは大きな収穫でした。
選手:尾上さん
鹿児島から遠路はるばる本当にお疲れ様でした。
これなら海外レースのほうがアクセスがいい、なんて寂しいこといわないで、来年も!
選手:今井さん
ご家族で参加、お疲れ様でした。体育の日に『大人の運動会』、とてもいいフレーズと思います。とても気に入りました。
お互い時間がとりにくい状況ではありますが来年もぜひご一緒しましょう。
選手:岩崎さん
沢山の後輩選手と応援を連れて来てくださり、本当ににぎやかで楽しいレースになりました。ありがとうございました。
あのコースを知って来年を嫌がる後輩もいると思いますが、純規さんパワーで来年も引き連れてきてください。
もちろん追加も大歓迎です。その内”チーム純規”がJCメンバーより多くなるかもしれない!?
後輩の皆さんにもよろしくお伝えください。
選手:大入くん
貫禄の優勝、さすがですね!本当におめでとうございました。
私が上位を獲るためには大入君が参加しない年を狙いたいところですが、そんな逃げ口上は封印して、教えてもらったマラソンのタイムアップトレーニングに挑戦して、1分でも近づけるように頑張ります。なので、またお付き合いください。
小林さん
副実行委員長としてはもちろん、全般にわたり大変お世話になりました。また帰りの車もありがとうございました。
来年は一念発起して選手でいかがですか?小林さんが決心されたら、私が副委員長役&往復のドライバーを仰せつかります。
本当に色々とお世話になりました。
金子さん
前日の準備から、お忙しいところボランティアありがとうございました。
第一回のレースのビデオには金子さんの勇姿が光っているのをご記憶にありますか?来年はどうでしょう、ぜひ選手として。とてもとてもとおっしゃっていましたが、ボランティア常連になるには早すぎますよ!
河田さん
いわばレースディレクターとして、特にSWIMとBIKEでヒヤヒヤされたと思いますが、綿密な準備のおかげで楽しくレースできました。河田さんがいないと今年みたいに安心したレースができないのですが、来年は河田さんもぜひ選手としてじゃなきゃだめですよ!
このレースは選手のほうが体力的につらいのは当たり前ですが、完走の喜びもその分大きいのはコースをよく把握されている河田さんが一番お分かりのはずなので。
安田さん
夕映えの丘では何度も水補給を下さりありがとうございました。下りで勢いあまって通り過ぎたときに200mほど追いかけて水を手渡し下さったときにはかなり嬉しかったです!
来年は、湘南オープンウォーターに加え、JC杯参加も公約してしまったらどうですか?決めてしまったら周りの眼もあるのでトレーニングしますよ、きっと。(でもその前に3連勝BIKEのてこ入れからですかね。)
喜連さん
バイクマーシャル担当ありがとう。何度もあの真城峠を行ったり来たりしてくれたようで、お疲れ様でした。
翌日の自走復路は大丈夫だった?来年も往路は一緒に自走で行きたいと思うので、ぜひまたお付き合いください。
松本君
ボランティア全般でいろいろとありがとう。SWIMで松本君のサポート発動に至らず一安心でした。来年は昨年同様選手で参加ですね。(JC最年少で一番若い選手なんだから出なくっちゃ。)
大木さんご夫妻
暑い中、本部のエイドを中心に長時間サポートいただきありがとうございました。
本部を通るときは必ずエイドを摂ってたので、一番お世話になったのが私かもしれません。
色々とリクエストの多い選手でしたが、これに懲りず来年もご一緒させてください。
斉藤さん
BIKE、RUNのそれぞれの折り返しでサポートいただきありがとうございました。レース中に加えて、帰りの大渋滞の先発隊情報は大変助かりました。そんなこんなで大変お世話になりました。
磯さん
斉藤さんとタッグチームで、BIKE、RUNの折り返しでサポートいただきありがとうございました。おきしま、青海、やまにを何百往復もしてくれて、おかげで離れたメンバー間のコミュニケーションもスムーズに行ったと思います。ちなみにちょっと考えたのですが、SWIM安田さん、BIKE喜連、RUN磯さんのリレーチームなんてどうですかね、来年は。(その前にリレーの部を作らなくてはいけないですが。でもそれで参加者が増えたりして!?)
山川さん
宿泊調整や会計全般、いろいろ生活全般で大変お世話になりました。いつもお金勘定、細かい調整ごとを担当いただき感謝しております。(やれといわれて誰でもできる仕事ではないので、なおさらです。)
矢板さん
ハイキング、外苑BBQに引き続きJCイベントへの参画と、今回のボランティアサポート本当にありがとうございました。
20日には芋煮会もありますので、今度は今回のレースのお返しで鍋とお酒を私がお注ぎしますので、ぜひご参加ください!
そして選手会長板倉さん
今年は多くの猛者の出場と、豊富なボランティアに恵まれ、加えて最高の天気のもとで大会が開催できたことを嬉しく思います。
選手会長としては昨年までの開催実績から今年の開催と選手参画に気を揉むことも多かったとお察ししますが、JCメンバーはじめ、こうしてにぎやかなメンバーと本当に手厚くサポートくださるボランティアの協力をJC代表としてもとても嬉しく思います。
板倉さんもRUNを皮切りに徐々にトライアスロントレーニングを開始され、また会長として選手で戻っていらっしゃる日を楽しみにしています。
今年も多くのJCメンバーが大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
最後になりますが、佐野さんの奥様へ
お蔭様をもちまして、無事本大会も終了いたしました。佐野さんが暖かく見守ってくれた賜物と思います。
寄贈いただいたウォータータンクも大変重宝し、選手、ボランティア一同で活用させていただきました。本当にありがとうございました。
来年以降も、佐野さんのためにも、我々仲間でこの大会を引き続き盛り立てて行こうと思っています。
(代表 大島啓文)
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西伊豆トライアスロン体験記『復活』
〜From 「宴会チーム」 岩崎 純規
『復活』・・・そんな言葉で表現されるのはおこがましいですが・・・。
正確には覚えていなかったんですが、この西伊豆トライアスロン大会に出場するのは、今回が6回目だった。そして今回の大会も、前回出場から実に5年が経っていた。過去5回の大会のうち、完走できたのは最初の2回。直近の3回は全てリタイアである。実にほぼ10年ぶりに、今回は完走できた事になる。リタイアの殆どは、ほぼバイクの制限時間オーバーによるものだった、と記憶している。殆ど練習もせずに大会に参加したため、地獄の真城峠に打ち勝つことが出来なかったのだ。毎回バイクを降りて、押して登っていた。
リタイアの常習犯になり始めたのは、前職の広告代理店に入社したばかりのこと。練習もしなくなり、飯をたらふく食えば、酒も飲みまくっていた。仕事に追われ、床に就くのはほぼ毎日深夜や明け方に近かった。月曜日に会社に行く時は、1週間分の着替えを持って行き、家に帰るのは金曜日という時もあった。体重はみるみる増えて80kg(ちなみに私の身長は175cm)。トライアスロンを始めた頃が68kgであったと記憶しているから、10kg以上も増えたことになる。先日の大会では、70kgまで落としていたため歩かずに真っ直ぐ坂道を登ることができた。西伊豆のような山岳が多いコースでは、減量することが如何に大切か完走することが出来た今回の大会で、身をもって再確認した。
今回、トレーニングを再開したのは今年の5月。初めてトライアスロンに出場する後輩達と、8月の沼津駅伝出場を目標として練習を始めた。一人で練習するのは寂しいが、元気で礼儀正しい(?)後輩達と練習をするのは楽しかった。一人では続けられなかっただろうと彼らには内心感謝している。最初は、彼らにトライアスロンを教えてやろうと意気込んで丹沢の山に練習に出かけるものの、80kgを超える私の体重ではまともに登れない。坂道に入った途端あっという間に若さと体力に勝る彼らに置いていかれた。インカレに出場したことがあると豪語していた私に対し、彼らは影でこう言っていた。
「純規さん、インカレ出たって嘘じゃねーか?」とか、「俺、分ってるぜ〜、純規さん、実はすごく意志の弱い人間なんだよ。知らなかったの〜?」とか、、、、先輩に対する言葉とは思えない・・・・(苦笑)。
約2ヶ月間、ほぼ毎日、近所の駒沢公園を朝や深夜に走ったり、バイクを車に積んで相模湖や奥多摩近辺に出向いて走ったりしていると、段々体重が落ちてきた。実質1ヵ月半で8kg程痩せた。痩せるとランもバイクも楽になっていった。沼津のトライアスロン駅伝大会に出た後、大学からの友人の今井達也君(中野JC)に西伊豆大会への出場を誘われ、もしかしたら完走できるかもしれない、と思い後輩を誘って出場することにした。
大会当日は、沖縄地区を通過中の台風の影響か、風は無いものの、海上には結構なうねりがあった。寒くはないが、曇っていた。天気予報は晴れのはずなのに・・・。
朝5過ぎに目を覚まし、バイクをセットした後、民宿おきしま荘の大部屋で、選手皆一同に朝食をとる。不安のせいだろうか、ビールで乾杯した昨夜の夕食時のような和やかな雰囲気とは違い、心なしかみんな口数が少ない。緊張している・・・。しかしそんな中で、微笑ましかったのは、一人だけ宿の食事には手をつけず、自前の鍋で自前の食事を黙々と食べている佐藤昌己選手(通称ポッター)だった。自前のマグカップまである。変わっているなぁ。でもレースはめちゃくちゃ早い。私は、優勝候補の大入茂樹選手の真似をして、消化の悪いという海苔を残した。
宿の外に出ると、会社の後輩で、トライアスロンを始めたばかりの児島創史(青学ラグビー部出身)と中林和幸(自称ただのサーファー)が、戸田の港から井田の港までの3.5km間のスイムコースでの選手の安全確保を手漕ぎのボートで行うために、ボランティア参加として来てくれていた。ありがたいことだ。
SWIM
スイムスタート地点である戸田の港までは、選手はボランティアの方々に車で乗せてもらう。車中では緊張が重なる。でも今回は何故か心安らかだ。1週間前には葉山のオープンウォータスイムで5kmを泳いでいた。何より、またこの西伊豆の大会に皆と一緒に出場できること自体が嬉しい。緊張はするものの、ワクワクして笑いがこぼれてきそうなくらいだった。他の選手も応援したくなった。スタート5分前に近くのガソリンスタンドで最後のうんこをして位置についた。
スタート30秒前。22名の選手がフローティングスタートでぷかぷか浮いている。大島代表が皆に『頑張るぞ!』の声を掛ける。そしてスタート。
一斉に泳ぎだす。早い人たちはどんどん先に行く。水の中は少々濁っていたが、海中にはキラキラと青く光る小魚の目が沢山見える。僕は嬉しくて鼻歌交じりでゆっくりスタート。港の出口の岬手前で何故だか大島君が後ろを振り返って立ち泳ぎしている(皆のことを心配して見守っているんだろう・・・)。
「行こう!行こう!」
と彼に言うと、もの凄いスピードで行ってしまった。さすがだ・・・。
スイムコースは3.5km。制限時間は1時間30分。西伊豆独特のせり立つ断崖絶壁の海岸線を、戸田港をスタートして本部のある井田の港まで泳ぐ。戸田の港を出ると数百mで港入口の岩場を右に折れ北上する。左手に駿河の海、右手に断崖絶壁の岩がごろごろした海岸線。海岸線から20〜30mも沖に出ると深度は10mを超し、そこから深度2500mの駿河海溝まで一気に落ちている。考えただけでもぞくぞくとする。深い海の恩恵か、海水は透き通り、様々な生き物が見られる。選手は海岸線沿いに井田の防波堤まで泳ぐのだが、途中数箇所のごつい岩の岬を超え、鋸歯状に続く海岸線を泳いでいく。普段なら岩がごろごろした海底には、ウニや海草がはっきりと見えるのだが、今回はうねりがあって濁っていてあまり見えない。それでも途中、1万匹もいそうな小魚の群れや、50cm程もある数十匹のボラの群れ、おまけ付きは小さな大量のくらげ(くらげ風呂に入っているみたいだった)。
最初は3つほどの集団であった選手達も、時間が経つにつれ一人二人とバラバラになっていく。通常のトライアスロンでは、数百名の参加選手がいるために最初から最後まで誰かと一緒だったり、ぶつかりながら泳いでいくが、この大会ではスタートしてしばらくすると一人ぼっちの旅になる。寂しい。波が海岸の岩に打ち砕ける音に時々恐怖する。独りぼっちになっていく選手を、一人〜、二人〜、と飲み込んでいきそうな勢いだ。
私もスタートして10分ほどで独りぼっちになってしまった。今回はうねりがきつい。本来なら海岸線近くを泳ぐのだが、岸から50m以内は波にまかれる恐れがあるから泳げない。前の集団からも徐々に離され、30分もすると、顔を上げても前にも後ろにも人の姿が見えない。途中何回も顔を上げて方向を確認する。まともに泳げない。唯一太陽の光が右から差していて、息継ぎの時にその光で方向を定める。半分くらい来た頃か、前週に出たスイムの大会の後遺症か、右肩が痛み出してきた。なんとか耐えて泳いでいると、後ろから黄色いキャップの選手が追いかけてきた(後で分かったが、最年長58歳の坊邦雄選手だ。前の晩は殆どビールばっかり飲んでいたのに、凄い!まさに鉄人だ!)。後に続こうと思うが、海岸に寄り過ぎて、大量の泡や小さい流木に阻まれ断念。また一人になった。苦しみながら最後の岩場を超え、ようやく井田の防波堤が見えた頃(残り500m)には、うねりのせいで少し酔っていた。ゴール手前で、伊東豊選手に抜かれた。そして最後は井田の防波堤にタッチしてゴール。見上げると防波堤の上に、今回の審判長である板倉和彦さんが立っている。
「お〜〜!岩崎君!早いじゃん!」
タイムを見ると、1時間4分。前回は1時間29分。多分潮の流れが良かったんだろう。
海岸からトランジットまでの田んぼ道の先を、先に上がった坊さんと伊東ちゃんがウエットスーツのまま走っている。陸に上がれた喜びと同時に、この田舎の風景がとても心を和ませてくれる。確か昔、この井田の村で合宿をした時に、夜何人かで、田んぼの脇で缶ビールを飲みながら、島田文武会長を囲んでカエルの合唱を聞いた覚えがある。
BIKE
今回のバイクは結構楽しみだった。一番嫌いなバイクだったが、後輩達と結構きついバイクの練習もしてきた。しかもバイクは新しく買ったばかりで、軽い。今まで乗ってたバイクより、重量にして5kgは軽い。
土肥の折り返しまでの登り下りで前に追いつく。あまりきつくならない程度に前半は我慢する。早々に折り返してきた選手達に、『ファイト!!』と声を掛けていく。皆を見ているといろんなタイプの人がいるもんだ。声を返してくる人、余裕のない人、ニコニコしている人。特に印象的だったのは、優勝の大入茂樹選手に続いて、約3分差で2位に輝いた初出場の鈴木裕之選手(28歳)だった。彼はバイクもランも、声を掛けると必ず元気な声で返事を返してくれる。しかも相当のスピードでしんどいはずなのに。そしていつも気持ちのいい笑顔だった。こっちも元気をもらった気がした。
コースは平地が殆ど無い。坂道はきついが、緑と時折見える駿河の海が広大で清々しい。折り返しでは、程よく塩の効いたおにぎりをパクッと一つ食べた。ボランティアの優しさを感じる瞬間だ。
「さあ、ここからだ!」
と、自分に活を入れる。いつもならその先を案じて、どんよりとした気分になるところだが、内心「あと何人追いつけるだろう?」と、やる気満々だった。井田本部トランジッショトまでの間も、やや抑え気味に走る。井田からさなぎ峠の入口までの海岸線は道も狭く、たまに舗装道路がはげていて危ない。それでもせっかくの景色と思い、海が見下ろせる場所では、出来るだけ道路の海岸寄りを走る。遠くの海を見ようと目をひんむいた途端、コンタクトレンズが外れた。バイクを降りて探していると、運のいいことに道端の葉っぱの上にちょこんと乗っていた。運がいい。装着してまた走り出す。途中、ボトルを落としたり、前の車に近づき過ぎてぶつかりそうになりながら、とうとう地獄の真城(さなぎ)峠の入口にたどり着いた。今まで落ち着いた気持ちでバイクに乗っていたのに、急に大きな石のように重たい不安が訪れる。しかし、ここは男岩崎純規!一歩も後へは下がらぬ決意で唇を食いしばり、登り始めた。その途端、一人すごい勢いで抜いていく人が。初出場の榎本洋選手だ。「大丈夫かな〜、この坂はどんどん傾斜がきつくなるのに」と、ちょっと心配した。
淡々と何も考えないように、ただ足を回す。途中幾度か、まともには登れない急斜面がある。ふと前を見ると、バイクを降りて道路脇に誰か立っている。腰を押さえて痛そうだ。
「おおっ!!満(みつる)!、どうした?大丈夫か?」と、僕。
「あ、あ、あ、あっ、あ、あ、あっ、あ、足が・・・。」、彼の名前は大坪満(みつる)。今大会で、スイムをダントツ1位で上がった後輩だ。一人50分を切っていた。水泳ではジュニアオリンピックにも出場したことがある。25mが11秒、と言っていた(?)。しかし、トライアスロンは今年が初めて。今回の大会で3回目だ。どうやら、ふくらはぎを痛めたらしい。パワーバーを渡そうとするが、受取るのもきつそうだった。頑張れ、満、26歳、将来が楽しみだ。
傾斜がきつくなるにつれ、残された軽いギアが無くなっていく。でも何も考えないように、ただひたすら登る。そのうち立ちこぎになり、殆どサドルに座る余裕もなくなってきた。しばらくすると、先ほど勢い良く追い越して行った榎本洋選手がバイクを降りて立っている。腰が痛いみたいだ。
「頑張って!」
と、パワーバーを渡す。そしてまた登る。額から汗を流し、「もう、勘弁してくれよ〜〜」、と思っていたら、前から島田会長と板倉和彦審判長が乗ったゲレンデワーゲンが下ってきた。見られていると元気になるもんだ。不思議なもので、板倉さんがそばにいると僕は笑顔になる。なんか知らないが、楽しくなるのだ。メーターを見ると頂上まであと500m。約7kmの登りを、海抜0mから約500mまで登ってきた。10年越しでやっと歩かずに、真っ直ぐに登りきれた。
峠の頂上は少し気温が低い。肌寒く感じるくらいの時もある。この大会で、そしてこの峠を越えると、夏が終わったことを実感する。「もう秋か、大好きな夏が今年も行っちゃったな〜。来年はもっともっと沢山海に行こうっと。キャンプもしたかったな〜」、などと考えながら適度にワインディングした気持ちのいい坂道を下って行った。決して余裕があるわけではないが。戸田に続く真っ直ぐな坂道を安全運転で下る。バイクでの自己最高速度はここで出た。ちょうど80kgの体重の時に、時速80kmだった。今は体重70kg、時速63kmしか出ていなかった。
戸田からはまた最後の登り。真城峠の後は、どの坂もあまり怖くない。途中エイドステーションで、ボランティアの安田一宏さんが走りながらコップの水を渡してくれた。こちらの速度に合わせてドリンクを貰えるのは非常に楽でありがたい。安田さんとはかなり久しぶりで、10年ぶりくらいになるのだろうか?今回ここにいるという事は、来年安田さんは西伊豆大会にカンバックするということだ。と心に確信した。
最後の登りは景色がいい。展望台の脇に植えられた花が赤や黄色に咲いてとても綺麗だ。先には抜けるような空と、眼下には広い海。「幸せだ」、五体満足不自由なく、この美しい自然の中を走れる。肺いっぱいに空気を吸い込んで、最後のペダルを踏み込む。腰は痛い。背中も痛い。ふくらはぎも痛い。上腕も疲労で震えがきている。でも、自然を感じて走ることが出来る。ふと、去年の冬にバイクの事故で亡くなった佐野君の事を思う。「彼は、何を感じてこのコースを走っていたんだろう?今、空から見ていたら応援してくれるかな?応援してもらえるほど、自分は一生懸命走っているかな?」。そして再び最後の力を振り絞った。
RUN
井田への下り坂を終え、本部のトランジットに戻ると、応援団が待っていてくれた。
「お!帰ってきた、帰ってきた!頑張れ〜」、「服部は今出て行ったぞー、5分くらい前だ」。
太陽も昇り、ちょうど暖かくなる頃だ。応援がひと際嬉しい。
「は〜い、頑張りまーーす!」、と元気良く飛び出す。
ん、、、??服部??5分前??
この男(服部純也選手)、後輩だが、トライアスロンを始めて3ヶ月しか経たない。しかし、スイム・バイク・ランどれも平均して早い。しかも良い体を持っている。今井君も「末恐ろしい選手だ」、と言っていた。前夜の懇親会では、見事なスピーチで皆の笑いを一同に集めた。彼とは先月、一緒に出場した大会(佐渡Bタイプ)で勝負して、私は約5分差で負けてしまった。負けの払いは、沖縄での夜のフルコースだ(飲み食いの話ですよ)。その服部君が5分先・・・。バイクのすれ違いで計測した時には、その差は15分くらいあった。と言う事は・・・・。「しめしめ、バイクで潰れたな・・馬鹿チンが!」。腰から下が猛烈に痛むが、我慢して追いかける。そして早くも田んぼの周回コースで捕まえた。今回は貰った(ごちそうさま、服部君)。次回の勝負は来年のアイアンマンジャパンの予定だ。
ランのコースはこれもまたハードだ。バイクと同じコースを走る。最初は井田の田んぼを3周回するが、その他は登りと下りしかない。周回コースの一部は海岸線の堤防を走る。右手にはごろごろとした岩の海岸線、左は幹の太い松の木の防風林。走り始めてすぐに何故だか堤防道の真ん中におにぎりが一つ落ちていた。トランジットで急いでいたので殆ど何も食べていなかった。一瞬「拾って食べようかな・・・」、と思ったがやめた。田んぼの周りを走るのは、実にほのぼのしている。体はきついが、歌いたくなる気分だ。
坂道に差し掛かると一気にスピードが落ちる。ふくらはぎの筋が切れそうでギリギリだ。ちょうどその時、1位の大入り君がランを終えて戻ってきた。すれ違いざまに、「おめでとう!」と言ってハイタッチ。軽快な走りだった。続いて鈴木選手が戻ってくる。「頑張れ、もう少し!」、ニコニコ笑顔でハイタッチ。山道に差し掛かると、道はくねくねと曲がっている。道路脇からせり出す広葉樹が、時には道の上まで伸びている。日陰は静かで、冷たい。標高差で200mくらいはあるのだろうか、ひたすら続く坂道を5km近くも登る。その間一度も平地は無い。水が飲みたい。足が痙攣したら終わりだ。水分を補給したいがASはまだまだ先だ。
ふと後ろを見ると、ものすごい勢いで一人走って来る。追い越されざまに見ると、バイクの真城峠でパワーバーをあげた榎本選手だった。追いて行こうにも早すぎてぜんぜん無理だった。(パワーバーをあげなければ良かった・・・冗談です)
やっとのことで峠を越したが、今度は下りがきつくて膝が笑う。お腹もすいてきたし、水分不足もそろそろまずそうだった。最後はランナーズハイにかけるしかないと、一応覚悟を決めた。ハイになればスピードも増し、辛さも無くなるが、後のダメージが大きい。朦朧としてくる中、やっと折り返しを終えてまた山道に入っていくと、考えることもあまりなくなってきた。
「来年は板倉さん出るんだろうなー」
「終わったら、最初に何食べようかなー」
なんてなことを考えてた。最後の下りに差し掛かると眼下に井田の村が見えてきた。よく考えると、完走の文字が見えてきた。10年近く完走していないから、当時練習はしていなかったとはいえ、やっぱり嬉しい。久々に、まともにゴールできそうだ。雲間からわずかにこぼれる太陽の光が、駿河の海にキラキラと反射して美しい。何となく目頭も熱くなってきた。もう大丈夫だ。あとは田んぼの周りを1週するだけだ。
そう思った瞬間、今まで我慢した空腹感が一気に押し寄せてきた。ちょっとクラクラきてる。あと500m。やっぱり目の前におにぎりが落ちている。立ち止まって一瞬考えたが、拾わなかった。早くゴールして、その場ですぐに横になって眠りたい。最後はそう思ってた。最後の田んぼの直線は気持ちいい。皆が待っててくれる。ほほが緩んでゴールする。本当に嬉しかった。タイムは6時間45分40秒(Swim3.5km Bike80km Run20km)。何回出ても、完走してもしなくても、やっと終わったという安堵感。まわりのみんなにも感謝。来年も頑張って出られるようにしよう!

今回は、無事ちゃんとゴールすることが出来た。今までは練習無しに出ることが殆どだった。練習したいと思わなくても、毎日の日課または趣味が練習という人は羨ましい。しかし、僕の場合は、ハートが燃えないと続けられない。誰もが、一度は目指す世界の頂点である、アイアンマンハワイ大会。世界で選ばれた人間だけが、10月の満月に一番近い土曜日に集まれる。何年かかってもいいから出てみたい。アイアンマンジャパンに始めて出た時(もう15年も前になる)、スタートラインについた時の緊張感、そして出場する選手から感じられた強いハート。今も忘れていない。長い道のりだが、今日が駄目なら明日、明日が駄目なら明後日、それが駄目ならその次。そう思える最近だから、もう一度目指してみたいと思う。
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10月20日芋煮会報告
〜From 「宴会チーム」 斎藤弘
10月20日(土)に、中野JC恒例?の芋煮会を快晴のもと開催しました。参加人員が12名と少し寂しい気もしますが、相変わらずの飲めや食えやで薄暗くなるまで楽しくやることが出来ました。
今回の芋煮は、里芋、牛肉、コンニャク、舞茸、長ネギとで、山形風のシンプルな組み合わせで調理しました。また、最後の残り汁にカレーのルーとうどんを入れましたが、中々の味でした。バーベキューも併せてやり、ウインナー、カルビ牛、豚肉、こてっちゃん、野菜と、これでもかと用意したつもりでしたが、さすがに中野JCです。あっという間というか、きれいになくなりました。桜岡さんから肉やお酒の差し入れもあり、何とかお腹一杯で終わることが出来ました。
ただ、最後の方になると私がひとり羽目を外して酔っていたような気がします。正直最後の片付けを覚えていません。手伝ったのか寝ていたのか覚えて無いのです。妻に車で迎えに来てもらい、定員オーバーで駅まで行ったことは微かに記憶に有るのですが、気が付いたら家のソファーで寝ていました。私事ですが、年々酒に弱くなっているような気がします。
また今回の反省点としては、大島さんにテーブル、椅子そして調理機材を車で持って来てもらった為に、ひとりお酒が飲めず申し訳ないことになりました。次回は参加者全員で楽しく飲み食いが出来るよう考えたいと思います。
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新しい仲間の紹介! 矢板 直子さん
何度かイベントに参加させていただいておりましたので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、この度入会する事となりました。
今までスポーツの経験がほとんどなく、どちらかといえば苦手な私でしたが、皆さんと山へ行ったり、西伊豆のボランティアに参加させていただいたり・・・と普段とは違う行動をしているうちに少し興味を持つようになりました。
これからも、皆さんと一緒に楽しみながら参加できればと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
★ 新しい仲間の紹介! 桜岡
清さん
中野JCのみなさまこんにちは!。
「高尾山ハイキング&生ビール飲み放題」そして「芋煮会」に参加させていただき
有難うございました。みなさん、とても楽しくて良い方たちばかりですね〜!。
私は、出版社の写真部員として不規則で多忙な勤務状態でした。お酒のお付き合いも多かった私ですが、それでもスポーツが好きでさまざまなスポーツを楽しんできました。
年を取るごとに少しずつを減らし、最後まで残ったのが、マラソンとトライアスロンでした。
北海道からサイパンまで「地酒」を求めて各地の大会に参加してきましたが、この数年ハーフマラソンのみに絞り楽しんでいました。
(今年は大会出場はお休みして、ウォーキングを楽しんでいます)
4年前に定年を迎えてから半年後に「元氣の泉」を立ち上げました。
私の治療法は、物理療法に近く「超長波磁力線療法」です。
オープンしてから治療中のトラブルもなく順調に来ています。
スポーツをしている方をはじめ、女子大生から爺ちゃん・婆ちゃんまで様々な方たちが来ています。
中野JCのみなさん、一度体験に来て見てください。特別料金で治療いたしますよ!。
と言うわけで「芋煮会」のときに、直子さんが会員になると言うので、ならば私も仲間に入ろうと言うことになったのです。(お酒の力もありました・・・)
中野JCも、20周年記念を迎えるのでね!おめでとうございます。
たしか、中野JC初期のころ私も会員であったような・・・?。
再び中野JCの会員になれたことを嬉しく想います。
会員のみなさま、幹事のみなさま、そして長いお付き合いになりますが島田会長、「イベント参加」要員として、どうぞ宜しくお願いいたします。
中野JCYahoo!グループアドレスに追加済みなので、今後これまで同様に皆さんとコミュニケーションできます。
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クラブの皆さんが活動にあまり参加できる状況でない昨今でありますが、会員である以上、どのようにお過ごしであるか、いろいろ知りたいと思っています。
というよりは、クラブの仲間同士ですから、知り合うべきでしょう。
だから、せっかく立ち上げたホームページの閲覧、そして掲示板を大いに利用して、コミュニケーションをとりありましょう!!
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「JC会報編集部」では、皆様からの原稿をお待ちしております。レース情報、近況報告、要望、会報を読んでの感想など、どんな話題でも結構です。編集委員が校正して原稿といたしますので、お気軽にお寄せください。(原稿は一部手直しする場合もありますが、ご了承ください)。投稿先は会報編集部まで。よろしくお願いいたします。
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中野JC(ジョイ・サークル)
編纂 中野JC編集部会/発行 中野JC事務局
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